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トリガーポイントとは?


“トリガーポイント”はコリや痛みをおこす“引き金点”



肩こりや頭痛、腰痛、坐骨神経痛などの痛みの原因は『筋肉』です。

首や肩、背中や腰、お尻などの筋肉は、疲労や血行不良などがつづくと強く緊張して硬くこわばります。

このような筋肉には、押すと痛かったりジ~ンと響いて気持ち良かったりするポイントがあります。

これが“トリガーポイント”です。いわゆる“ツボ”と同じようなポイントです。

この筋肉の緊張がひどくなると、動くたびに痛んだり、何もしなくても常に痛みが出たり、その部分より遠く離れた場所にまで痛みが走ったりします。


このような「筋肉の強い緊張によっておこる痛み症状」を、ちょっと難しい言葉ですが、医学的には『筋筋膜性疼痛症候群(きんきんまくせいとうつうしょうこうぐん) myofascial pain syndrome:MPS』といいます。

『筋筋膜性痛症候群:MPS』の概念は、1980年代にアメリカの故ケネディー大統領の元主治医であるトラベルズとサイモンにより発表されました。

『筋筋膜性痛症候群:MPS』はひとつの病気(症候群)として医学的に研究されているのです。

その痛みが発生するメカニズムは、次のようなプロセスです。


筋筋膜性疼痛症候群:MPSのメカニズム

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筋肉が強く緊張して硬くこわばる

筋肉や筋肉を包む筋膜に無理な負担がかかる ⇒ 痛みが出る

さらに筋肉の中の血管を圧迫して筋肉の中の血行が悪くなる

血行が悪くなると筋肉が酸素不足となり、
また疲労物質や発痛物質が増える

痛み『筋筋膜性疼痛症候群=MPS』が発生


筋肉が緊張すると、筋肉やその筋肉を包んでいる筋膜に負担がかかり、それだけで痛みを感じる神経を刺激してしまいます。

また筋肉が緊張すると、筋肉の中の血管を圧迫してしまい、血行が悪くなって酸素不足になります。

さらに乳酸などの疲労物質や、ブラジキニン、プロスタグランジンといった発痛物質(痛みの原因となる物質)が増えます。

このようなプロセスで痛みが発生するのです。

このような状態になると、痛みによりさらに筋肉が緊張し、さらに痛みが悪化するという悪循環に陥ります。

MPSの痛みはしばしばとても強い痛みで、しびれや重だるさなどをともないます。

いわゆる神経痛と診断される症状も、このMPSが原因である場合が多くあります。


筋筋膜性疼痛症候群:MPSとトリガーポイント



『筋筋膜性疼痛症候群:MPS』をおこしている筋肉の中には、強く緊張したロープ状のしこりが存在します。これを「索状硬結」といいます。

この「索状硬結」の中に、とくに硬く、痛みを発するポイントができます。これが『トリガーポイント』です。

この『トリガーポイント』が痛みやしびれ、筋力低下など『筋筋膜性疼痛症候群:MPS』の症状を引き起こすのです。


『トリガーポイント』は、その周囲だけでなくそこから遠い部分にも痛み、しびれ、重だるさを発生させる特徴を持ちます。これを「関連痛」と言います。

例えば首や肩のこりが原因となる頭痛があります。これは下の図Aのように、首肩のこりが『トリガーポイント』となり、それが原因で頭に「関連痛」として頭痛が出ている状態です。

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(図A 頭痛)
×印がトリガーポイントで、赤い部分がその痛み(関連痛)の生じる範囲


このようなケースでは、薬を飲んでも治らない頭痛が、首や肩のコリをほぐすことであっさり解消してしまうことがあります。

また、腰から脚にかけての痛みやシビレは、ほとんどの場合坐骨神経痛と診断されますが、これは下の図Bのようにお尻の筋肉(小殿筋)のトリガーポイントによる関連痛です。

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(図B 坐骨神経痛)
×印がトリガーポイントで、赤い部分がその痛み(関連痛)の生じる範囲


坐骨神経痛は神経根ブロックという麻酔注射の治療を施されますが、あまり効果が出ない場合があります。

このような場合は小殿筋の『トリガーポイント』を疑い、そこを治療することで著効がみられることがあります。


トリガーポイントは全身の筋肉に存在しますが、研究により発生しやすい箇所がほぼ特定されており、痛みの出ている範囲からその原因となっている筋肉を推測することができます。



トリガーポイントの治療


トリガーポイントの治療には、次のような様々な方法があります。

  • 薬物療法(内服、外用、注射)
  • 物理療法(電気、温熱、冷却)
  • マッサージなどの手技療法
  • 鍼治療
  • ストレッチ


近年注目されている治療法に『トリガーポイントブロック』があります。

これは筋肉内のトリガーポイントに直接麻酔薬を注射する方法です。

また鍼治療は、注射による薬物療法に匹敵する効果があるとする研究データもあり、注目されています。


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